Strange
「やぁやぁ、ごめん。ちょっと遅れたかも。」
あれから少し打ち解けられたように感じ、翔とリョクはいろんな事を話した。
もちろん私生活の事は話さない。
好きな音楽だとか、昨日何してたとか、今日は何をするのだろう?とか。
そうこうしているとようやくアリスがやってきた。
10時30分。大遅刻だ。
「今…10時30分?まぁ、遅れちゃったものは仕方が無いよね!」
「遅刻は罰ゲームなんじゃなかったっけ?」
「まぁまぁ、そんな事は言わずに、仲間なんだから楽しくいこうじゃない!」
アリスは今日も絶好調のようだ。
「それで、今日は何するの?」
苦笑ぎみにリョクが訊ねる。
「今日は、花火をするよ!夏だもん、夏といえば花火だよね!!」
アリスはニッといつもの調子で笑顔を見せた。

花火なら何もこんな時間に集まらなくてもよかったんじゃないか?翔は思ったが口に出すのはやめたおいた。どうせなんやかんやと言い含められるのだろうと察しがついた。
変わりに昨日の喫茶店の話をしてみた。
< 53 / 131 >

この作品をシェア

pagetop