Strange

「何それ素敵!!」
翔の想像以上にアリスはその話に喰い付いた。
「ねぇ、夜まで時間はあるんだし、今日はみんなでそこに行ってみよっ！」
言うが早いかアリスはファミレスの出口へと向かって歩き出したのだった。



「ここがそうだよ。」
喫茶店は当然のごとく昨日と同じ場所にあった。
昨日の数時間の出来事はどうやら夢ではなかったらしい。
「喫茶　秘密基地？変わった名前だね。」
リョクが言って
「早く入ろ！」
アリスが上機嫌で店のドアを押し開けた。
「いらっしゃいませ」
美砂が笑顔で迎え入れてくれる。
「あら、君昨日の。お友達を連れてきてくれたの？」
「いゃ、連れてきたっていうか、連れてこさされたと言うか…」
苦笑交じりにそう言うと
「なんだよそれは。」
カウンター席で新聞を読んでいた藤堂が楽しそうに笑った。