Strange
「えっ?」
「いゃ、初めて会った時から気にはなってたんだけどなかなか聞けなくてさ。」

「…………。」

「あはははは!」
数秒の無言の後アリスは急に大声で笑いだした。
「これね、カラーコンタクトなんだ!綺麗な色でしょ!」
「そうだね。」
「もうっ、人がせっかく真面目な話してたのに!」
そう、その話をあれ以上続けたらきっとアリスの頬を瞳いっぱいに溜めていた涙がつたっていただろう。必死にこらえている姿をあれ以上見ていたくなかった。
アリスにはあんな顔をせずに笑っていてほしかった。
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