Strange
祖父との思い出は数知れない。
いろんな事をして遊んだが、中でも祖父が一番好んでいたのは、風船に手紙をくくり付けて飛ばすというものだった。
海に手紙入りのビンを流すという方法もあったが祖父はそれはしなかった。
理由は『じいちゃんは海より空のほうがロマンを感じるから。』
風船に名前と住所と[友達になってください]という短い文章を書いた小さな手紙をくくりつけ飛ばす。
週末になるたびに二人で風船を飛ばしたが返事は一度も来た事がない。毎日ポストを眺めてはため息をつく翔を見た祖父は翔を抱き上げこう言った。
「いいか、ショウタ。世の中ロマンがあふれている。お前が飛ばした風船に返事がないのはな、風船が外国まで飛んでいっちまって拾った相手が字が読めなくて返事が書けないからだ。でもな、よく考えてみろ、この風船によってお前と外国はつながってるんだ。飛行機や船で何時間もかけて外国に行かなくても、お前と外国はつながっている。それはすごい事なんだぞ!」
そしてこう付け加える。
「何もしなければ何も始まらない。100回挑戦してダメだから、と諦める事ほどもったいない事はない。もしかしたら101回目には成功するかもしれない。まぁ、1000回やってもダメな時もあるが、その時は1001回目がある。どんな事でもやってみろ、青春をエンジョイしておかなければジジイになった時に後悔するぞ!まっ、ワシはまだまだ青春真っ盛りだがな!」
言って豪快に笑った祖父はその時すでに50歳を超えていた。
いろんな事をして遊んだが、中でも祖父が一番好んでいたのは、風船に手紙をくくり付けて飛ばすというものだった。
海に手紙入りのビンを流すという方法もあったが祖父はそれはしなかった。
理由は『じいちゃんは海より空のほうがロマンを感じるから。』
風船に名前と住所と[友達になってください]という短い文章を書いた小さな手紙をくくりつけ飛ばす。
週末になるたびに二人で風船を飛ばしたが返事は一度も来た事がない。毎日ポストを眺めてはため息をつく翔を見た祖父は翔を抱き上げこう言った。
「いいか、ショウタ。世の中ロマンがあふれている。お前が飛ばした風船に返事がないのはな、風船が外国まで飛んでいっちまって拾った相手が字が読めなくて返事が書けないからだ。でもな、よく考えてみろ、この風船によってお前と外国はつながってるんだ。飛行機や船で何時間もかけて外国に行かなくても、お前と外国はつながっている。それはすごい事なんだぞ!」
そしてこう付け加える。
「何もしなければ何も始まらない。100回挑戦してダメだから、と諦める事ほどもったいない事はない。もしかしたら101回目には成功するかもしれない。まぁ、1000回やってもダメな時もあるが、その時は1001回目がある。どんな事でもやってみろ、青春をエンジョイしておかなければジジイになった時に後悔するぞ!まっ、ワシはまだまだ青春真っ盛りだがな!」
言って豪快に笑った祖父はその時すでに50歳を超えていた。