レンアイ思想
・・・・・・・。
私は黙った。
ナエも、黙った。
二人は沈黙を守り続け、珍しく授業をマトモに受けた。
もうすぐ、クリスマス。
神聖なる記念日。
恋人達の・・・・ね。
グフフッ
私は何がおかしいのか、一人で笑った。
「キモっ!どうしたの??」
ナエは一人で笑う私を、心配そうな目で見てくる。
「いやぁ、思い出しちゃってさぁ、・・・なーんか、クリスマス、クリスマスとか言ってはしゃいじゃってさ・・・しょーもな。みたいな」
私の目は、死んだ魚のように冷酷であった。