レンアイ思想
アキラ君は見るからに、困惑の表情をしていた。
「あ、アヤさん・・・、ゴメン、つい・・・」
私は、無言で立ち上がり、再び部屋のものを物色し始めた。
私に無視され、更に悲しそうな顔をする。
「アキラ君、ゴメン・・・。私、そういうタメにココに来たんじゃないから」
じゃぁ、お前は一体何のタメに、アキラ君の部屋にずかずか入り込んだんだ。
と、自分に言いたい。
実際のところ、私の心臓はもう爆発10秒前、という所だった。
アキラ君は好き。
でも、付き合ってもいないのに、こういうのは・・・嫌だ・・・。
自分って、贅沢だなぁ・・・。