レンアイ思想
「そうだよね・・・」
アキラ君のしゅんとした声が背中に響いた。
ごめんね。アキラ君・・・。
私は一体、何しにココに来たんだろう・・・?
アキラ君をガッカリさせるために来たんじゃないのに・・・。
何も言えず、ただただ部屋を物色することしかできない私は、この場の空気を取り戻そうと頭の中は変な妄想でいっぱいになった。
「な~んちゃって!!実は私もアキラ君が好きなんだッ♪ネヘッ」
「こんな空気になっちゃったけど・・・私、アキラ君がキスしてくれて大変嬉しく思うでござる」
いくら考えても、浮かんでくるのはくだらないセリフばかりだった。