レンアイ思想

え、財布・・・??



「う、うっそー・・・うそだぁ・・・」



信じられない私に、アキラ君はもう一つ財布を取り出して私に見せる。



さ、財布って・・・・




私は、もう一度例の引き出しを覗いてみる。



その中には、ワニ皮や、牛皮、ファーやいろんな柄の入った財布が沢山入っていた。



生き物の姿なんて、まったく無い・・・。



「あ、あぁ、・・・皮ものの財布とかさ、生き物に見えちゃって・・・。」




私はアキラ君に悲鳴の原点を必死に説明した。



今更弁解なんてしても、財布相手に悲鳴を上げた馬鹿野郎というレッテルは、私の背中に貼られたままだろう。




アキラ君はふふっと笑った。












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