レンアイ思想
あ、笑った。
私はアキラ君の笑顔を見て一安心した。
この場の空気を取り戻せた気がした。
気味の悪い財布達のおかげだ。ありがとう。
「アヤさんって、やっぱおもしろいなぁ~」
アキラ君が子供みたいにケラケラ笑う。
うおぉ・・・!!
なんて可愛いんだ!!くそう
私もあんな笑顔で笑ってみたいよ・・・。
「だってー、あんなにいっぱい財布入ってるなんて思わなかったんだもん!!」
私は可愛くない笑顔でアキラ君の肩をペチペチ叩いた。
「それにしても、財布集めるの好きなの??すごいね、あの数!!」
私はもう一度引き出しを覗いた。
中には財布達が賑わっている。