天使の恋模様

俺の目の前の、天使は言いました。

「私に、名前を頂戴。」

「はい?
名前???」

「そう。名前。」
「ない…のか?」
「失礼なっ!あるわよ!…ただ…貴方、私の名前聞きとれなかったでしょう?」
「あ…」
「でしょう?私の名前は、下界(こっち)にはない発音なのよ。
こっちでやっていくのに…全く…不便だわ。だ・か・ら・ッ!」


俺は、自分の小さい、小さい脳みそをフル回転させた。

そして。思いついたのは…。




「小羽…桜、小羽…なんてどうだ?」







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