天使の恋模様

と、その瞬間。

「「「可愛いーーーーー!!!!」」」

男女ともに、可愛いの大合唱。
何だ。このクラス…。
まぁ…小羽が好かれてるみたいだし…いいや。

「ツンデれだな…。」と賢太。「うんうん。」と納得顔の実月。
この二人は…きっと気が合うな…。
そんな中。なごみは教室から、そっと出て行った。



         ***



時同じく、屋上の小羽は。
「はぁー…。」と溜息をついていた。
空を仰いで、飛び回る小鳥を眺める。
ふと、歌いたくなって。口を開く。と、

キィィィー…

「溜息つくと、幸せが逃げちゃうよ?」

屋上にやって来たのは…。
小羽は、「厄介だわ」と言わんばかりに眉をひそめた。

その人物は後ろ手ではなく、しっかりとドアを向いて静かにドアを閉めると、小羽に視線を向けた。


なごみだった。
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