天使の恋模様

「な、お前何やって…？」

小羽は何も言わずにずかずかと、俺のうちに踏み込んできた。
すれ違いざまに、邪魔するわ、と一言。
丁寧に靴は脱いでいった。

「え、え、え、え？」
俺の頭の中をパタパタと疑問符が飛び回った。

そして、もう一言。
「開いてる部屋、どこ？」
「え、あぁ…そこの階段上がってすぐ横。あ、その隣と、目の前は開けんなよっ！？俺と…姉ちゃんの部屋だから…。」
俺の言葉を聞くと、何も言わず、とんとんと階段を上って行く。
指定した部屋だけを間違いなく開けて、また一言。
…と、口を開こうとしたとこで！先手必勝っ！
「だから！お前、さっきから「ここ、汚いわ…！」
「おいっ！俺の話聞けよっ！？」
「ここ、汚いわ！」「さっきより強くいうなっ！」
「…」「なんか、不服そうに見んなっ！」「…」
「おいっ！」
…突っ込みつかれた…！

「片づけて？」

「はいはい…」


俺って情けない…