着ぐるみの恋
プロローグ
ここは、あの世…今、魂が行列をつくり並んでいる。
この世に来るゲートをくぐる為に…。
順番が来たら、二つの物を手渡される。
エンジンである内臓と、それを包む着ぐるみ、いわゆる肉体と…。
このエンジンと着ぐるみには、巧みにプログラムがセットされてあり、魂はそのカリキュラムを一切知らない。
何故なら…そのカリキュラムじたいが、この世で克服すべき課題なのだから…。
時として、稀に、この与えられた着ぐるみを着替える魂、自らカリキュラムを狂わす奴もいる。