着ぐるみの恋


兄貴分と修二は、大山の前で土下座した。

「すみませんでした」

「何も分からんと、やったこっちゃ。しゃ~ないがな、これからは気ぃ付けなあかんで」

「はい、以後気を付けます 」

大山の爆発を覚悟していたのに……可笑しい…兄貴分は拍子抜けした。

組長の修二に対する態度は、甘過ぎる。

周りは皆、首を傾げるばかり。

何故なら…迷い込んで来たこの子猫、修二は、その辺にいる馬の骨とは違う、大山にとっては……あまりにも美味し過ぎる獲物……。

それは……バックに仲田総合病院を持つ、可愛い子猫だったから……。



  
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