着ぐるみの恋


擬似恋愛をお客に売るのがホステスの仕事…その価格…ピンからキリまであれど、クラブカトレアでの買い物代はかなり高い。


修二のカトレア通いが始まった。

月子の仲良し、絵理子を含めた2、3人のホステスもヘルプとして指名する。

3日に1本、カミュが空く。

数万円のフルーツ盛りは毎回のこと。

修二はさっと登場して、さっとキャッシュで払い、さっと退場する。

  何と、これお見事。

   特上じゃん!


それだけではなかった。

他の客みたいに、アフターにも決して誘わない。

ただ単に、売上する客の優等生だけではなく、修二はビジュアル的にも、かなりイケてた。

他のホステス達が四苦八苦と客を呼ぶ中、マイボディまで使って仕事に勤しむ中、修二の存在は…光輝く格好の獲物。

    欲しい。

   修二が欲しい。

皆、欲しがった、この男を………。



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