着ぐるみの恋
兄の援助により、龍子は高校を無事に卒業。
あるデパートのスポーツ用品売り場に就職した。
新生活がスタート、兄の苦労にどうか応えたい。
龍子は真面目に懸命に働いた。
初給料で、兄を焼肉屋に誘い奢った。
お兄ちゃんありがとうね。
言葉にならない喜びに、兄は涙と共に肉を飲み込んだ。
働き始め何ヵ月かが過ぎた頃…デパートの同僚の紹介で、木下拓也を紹介された。
車販売会社の営業、歳は兄と同じ3歳年上だった。
休日は年中通し、仲間同士、波乗りに明け暮れているサーファー。
龍子も、紹介してくれた同僚と共に仲間に加わり、拓也との付き合いが始まった。
砂浜で、弁当を広げ拓也を待つ。
家にも呼ぶなどして、兄とも打ち解け、公認の仲となっていった。
水着姿で浅瀬で戯れていた龍子に、拓也は少しずつ波乗りを教えていった。
ボードの上で、上手くバランスがとれるようになり、そうして、龍子は自分のボードを欲しがった。
もうすぐ来るよ…カリキュラムが微妙に少しずつ変化していくよ……お楽しみに……。