嵐のような君を愛してる
プロローグ(出会い以前)
「もぅ!この役立たず!」
…また言われてしまった。
僕の目の前で痛い台詞をはいて携帯をいじりはじめた彼女。

きっと『1号』と明日会う約束でもするんだろう。


彼女とはもうすぐ2年の付き合いになる。

僕は『2号』だ。
彼女には別に本命の彼氏がいる。
彼は会社の上司で安定株だ。

付き合い始めの頃は僕が確かに『1号』だったはずなのに…。


しかたがない。
僕は26歳にもなってまだ貧乏学生なのだ。

「じゃ、帰る。」
「え?ちょ、ちょっと…」
彼女がさっさと服を纏う。僕が慌てて止めるのもきかず、これから会う彼を考えてかルンルンしている。


ちなみに、お気づきかもしれないが、さっき彼女が投げた「役立たず」とは下半身のこと…。
僕は精神的インポテンツだ。(病院にもいってみたが身体に異常もないし、オナニーは完璧にできる!)


数分後、彼女がいなくなった部屋で携帯をとる。

こんなの毎回だ。慣れている。


気分転換に誰かにメールしてみよう。
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