あなたに会いに

あくる日、ちひろは少し散歩に出てみた。


といっても家の庭を散策するのがやっと。



それでも久しぶりの外の風は冷たくても快いものだった。



昨日の拓也からのメールを何度も読み返しては涙ぐんでしまう。



今までとは違う拓也に対する自分の感情がわかる。



好きな人から尊敬できる人────信頼できるお兄ちゃんになった。



あたし、この人を好きになって良かった。



あたしの人を見る目は間違ってなかった。



拓也の事は、この先どんな人に出会ったとしても忘れることはないと今でも思う。
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