あいらぶゆー2
…んだが、一瞬見えたその顔に見覚えがあった。


「…アイツ何やってんだぁ?」


ヤン車の放つライトに照らされ、その顔は…遠目からでも分かった。


路肩に急いで車を停め、駆け寄る。


「亜沙美!?何でこんなトコに…」


間違いであって欲しいと思いつつも…その端正な顔立ちと、意志の強そうな表情は亜沙美そのものだった。


ナンパされてる女は、オレを見て目を逸らしたものの、間違いなく…本人だ。


「姉ちゃん、男付きかよ…ったく、騙しやがって。紛らわし~」


男はニヤニヤすると、オレの足元に唾を吐いて、車に乗り込み、爆音を響かせながら去って行った。
< 124 / 582 >

この作品をシェア

pagetop