あいらぶゆー2
「いや…オレ、あの事は優羽吾さんに言ってねぇから」


「当たり前でしょ?そんなの…お兄ちゃんに言ったら…絶対許さないから。


朱兎にアンタの事、可愛がっといって言っちゃおうか?」


私が朱兎の名前を出すと、はっちゃんは缶を手から滑らせた。


うっそ…。


テーブルで一回跳ねた缶は、軽快に床に飛んだ。


みるみるうちに茶色い液体が、真っ白なカーペットの上に…ドクドクと流れ出る。


それは…まるで血のようで、


「…おえっ」


はっちゃんは、手を口に当てて、激しくむせていた。


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