あいらぶゆー2
あの話、なくなったんなら…良かった。


私はまだ結婚なんてしたくないし、やりたい事もまだなーんにも見つかってないんだ。


自分の感情でさえコントロールできないのに…


他人…ましてや好きでもないオッサンの相手なんかしてられるかっての!







「田中さん!すみません、こちらからお伺いするはずが…」


愛斗のお母さんが、私たちの方へ向かって歩いて来た。


…たまに見た事はあるけど、あんまりよく知らない。


この人が愛斗のお母さんで、ここのオーナーなんだ。


愛斗のお母さんは、私を見ると目を見開き感嘆の声をあげる。


「…まぁ!素敵なお嬢さん。田中さんに瓜二つ」


…そぉ?


お母さんに似てる、ならまだしも…瓜二つって。


お母さんは嬉しいだろうけど、今のは、年齢離れた私への誉め言葉じゃないよ。


「こら!ご挨拶なさい」


お母さんが私の背中をポンと叩く。


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