あいらぶゆー2
しかも亜沙美の格好、あれ…亜沙美んとこの店の、制服だよなぁ。何で今アレを着てんだ?


疑問に思いつつ、うちのオカンの出方を待った。


「…わかりました」


げ…マジかよ。


オカンは亜沙美の母さんを立たせると、続けてこう言った。


「田中さん。あのお話、お受けします。その間、しばらくお嬢さんとこの彼を預からせて下さい」


…あの話?


一体何の話だ?


話の成り行きが見えないオレら三人と、勝手に話を進めるオバハン二人。


「ちょ…っと待て。オレは何も絡まねぇからな…」


舌打ちすると、オカンの鉄拳がオレの腹に飛んできた。


「ガタガタ言ってんじゃないっ!決まった事は、覆りません」


いや…だから何が決まったって?


慌てて鉄拳を避け、冷や汗をかきつつ周りを見渡す。


亜沙美の母さんは、いつもの落ち着いた表情に戻っていて


膝についた埃を払うと、毅然とした態度でこう言った。


「では…挙式は3ヶ月後に」


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