あいらぶゆー2
愛斗に会いたいし、昔のみうさんに憧れて…ずっと切ってた髪だけど、もうそれは必要ないのか。


小さい頃は、髪が長いのが可愛い象徴だと思っていた。


でもいつの間にか、私の中では…ショートが定着していて。


伸ばします…って言おうとすると、オーナーの口から私の決心を鈍らせる言葉が飛び出した。


「でも、ショートの方が亜沙美ちゃんらしいかもね。今から時間あるなら、愛斗にカットさせるけど」


うわ。


だったら切るよ。やっぱり、愛斗に切って欲しい。


…これでラストになるのかな。


お母さんに通帳を取り上げられたから、もう前みたくVIPでこのお店に来る事はない。


普通に来たら、愛斗は私を避けると思う。


元々、カットしか担当しないし、指名しても…嫌がられるのは目に見えてるもんね。


オーナーの言いつけなら、愛斗は断れない。


「はい、愛斗さえいいなら…お願いしても…いいですか?」


「なら決まり!お店はまだみんなが使ってて騒がしいだろうから、VIPルーム使っていいわよ。先に行ってなさい」


「はい」


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