あいらぶゆー2
「ごめんね…。どうかしてたよ。愛斗は、私の事なんとも思ってないのに、あんな事して…サイテーだよね、私」


愛斗は何も言わなかった。


だから続けて話し続けた。


「聞いたよ…。私を助けてくれたのは、愛斗だったって。あんな事した私を…助けてくれて、ありがとう。

ここにいるのは、愛斗のおかげだね」


やっぱり愛斗は何も言わず、ただハサミを握りしめていた。


視線は…絡み合わない。


目を逸らし、黙りこむ愛斗。









「…全部、削ぎ落として欲しいよ。愛斗を好きな気持ちも…何もかも。

もう…好きになるの、やめるね。今まで本当にごめんなさい…」


本当はまだ、今でも大好きなの。


だけど、私が愛斗を好きでいる事で…愛斗を苦しめたくない。


ずっと、こんな風に目を合わせてもらえないのは…苦しくて苦しくって。




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