あいらぶゆー2
あまりに優羽吾が饒舌にスラスラと言うもんだから


言葉を挟む隙がなかった。


…けど。


コイツ、すごい勘違いしてないか?


「ちょっと待てよ…。オレがいつオマエの母さん好きつったんだよ」


『あの仲の良さは異常だったよ…。母さんが女になってる姿、子供ながらに見てるの辛かったなぁ』


「ちょっと…待てっ。それは…誤解だ。悪いけど、全然何とも思ってねぇ…。し、向こうもだぜ?」


焦る…。何言い出すんだよ、優羽吾。


『誤解?』


「そう、誤解だ…」


『愛斗が入院した時、母さんにフルーツ食べさせてもらってたよな』


「あぁ、あれは手が汚かったから」


『いちゃついてたし…』


「ちょっと悪ノリしただけじゃん。オマエ知ってんだろ?オレの性格…」


『…』


いや、まさか。


そんな些細な事で、大きな勘違いを。


ビビるぜ…。


確かに、理想の人ではあるけど…。既婚者だし、親友の母親だし、


ちょっと違うな。





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