あいらぶゆー2
~みう~
私は……
大きな家の前にやって来ていた。
学校からそれほど遠くない家。
この高校に赴任してきた時、亜沙美ちゃんに連れられて久々にここまで来たけど、
高校生の時に、仲間みんなで何度か通った思い出の道。
一回だけ、優羽吾くんとふたりで歩いたよね。
駅までの帰り道、あの時は初めてキスしたっけ。
夜道を歩きながら、その懐かしい道に胸が切なくなった。
亜沙美ちゃん、夏休みに挙式するって聞いたけど……愛斗くんとのこと、もういいのか
な。
諦めたの?諦めさせられたの?
学校で話しかけても、センセーは心配しないでよ!って明るく返される。
沖縄でのこと、忘れたいよね。だからって、はっちゃんと……。
複雑な気持ちのまま、チャイムを押す。
すると、玄関のドアホンがピカッと光った。
「あらっ、桜谷先生!?」
声の主は、亜沙美ちゃんのお母さん。
「突然すみません、ちょっとお話が……」
私がそう言い終わる前に、「少しお待ち下さい」と言い残し、音声が途切れる。
黒谷くんへの手紙と病院への手続きは……
きっと、亜沙美ちゃんのお母さんの計らいだと思っていた。
大きな家の前にやって来ていた。
学校からそれほど遠くない家。
この高校に赴任してきた時、亜沙美ちゃんに連れられて久々にここまで来たけど、
高校生の時に、仲間みんなで何度か通った思い出の道。
一回だけ、優羽吾くんとふたりで歩いたよね。
駅までの帰り道、あの時は初めてキスしたっけ。
夜道を歩きながら、その懐かしい道に胸が切なくなった。
亜沙美ちゃん、夏休みに挙式するって聞いたけど……愛斗くんとのこと、もういいのか
な。
諦めたの?諦めさせられたの?
学校で話しかけても、センセーは心配しないでよ!って明るく返される。
沖縄でのこと、忘れたいよね。だからって、はっちゃんと……。
複雑な気持ちのまま、チャイムを押す。
すると、玄関のドアホンがピカッと光った。
「あらっ、桜谷先生!?」
声の主は、亜沙美ちゃんのお母さん。
「突然すみません、ちょっとお話が……」
私がそう言い終わる前に、「少しお待ち下さい」と言い残し、音声が途切れる。
黒谷くんへの手紙と病院への手続きは……
きっと、亜沙美ちゃんのお母さんの計らいだと思っていた。