ゆうやけノート
プロローグ
「もうしないから」
「許して・・・」
こんな言葉をあの子にかけてしまえば、
もうわたしは本当におしまいだろう。
いや、もうすでにわたしは終わってるのかもしれないけど。
それでも、まだわたしに生きることが許されているのなら、
真っ先にこの病室を抜け出して・・・あの子に会いに行く。
困った顔されるかもしれないけど、わたしはただただ、あの子に謝りたいのだ。
謝っても今までの過ちが許されないことなどわかっている。
そんなのただの自己満足だということもわかっている。
だからこそ、許されないからこそ謝り続けたい。
これから一生自分が犯した罪を忘れないよう・・・
わたしの相手をしてください。どこまでもわがままでごめんね、優ちゃん。
ゆうちゃん・・・早く優ちゃんに会いたい。
今はこれほどまでに優ちゃんが愛しいというのに、
あの頃のわたしは、優ちゃんの心をずたずたに傷つけた。
立ち上がろうとする優ちゃんの心を起き上がらせまいと、
一心不乱に優ちゃんの心を殺した。
わたしは、優ちゃんをいじめたのだ。