ゆうやけノート
プロローグ

「もうしないから」
「許して・・・」
こんな言葉をあの子にかけてしまえば、
もうわたしは本当におしまいだろう。
いや、もうすでにわたしは終わってるのかもしれないけど。

それでも、まだわたしに生きることが許されているのなら、
真っ先にこの病室を抜け出して・・・あの子に会いに行く。
困った顔されるかもしれないけど、わたしはただただ、あの子に謝りたいのだ。

謝っても今までの過ちが許されないことなどわかっている。
そんなのただの自己満足だということもわかっている。
だからこそ、許されないからこそ謝り続けたい。
これから一生自分が犯した罪を忘れないよう・・・
わたしの相手をしてください。どこまでもわがままでごめんね、優ちゃん。

ゆうちゃん・・・早く優ちゃんに会いたい。
今はこれほどまでに優ちゃんが愛しいというのに、


あの頃のわたしは、優ちゃんの心をずたずたに傷つけた。
立ち上がろうとする優ちゃんの心を起き上がらせまいと、
一心不乱に優ちゃんの心を殺した。



わたしは、優ちゃんをいじめたのだ。

< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop