愛たくて~あいたくて~

高校入学

朝アラームの音に気付き目を覚ます


春の暖かさと共にお袋の声が聞こえた


『愛斗…起きなさい』


いやいや起きてるから


『起きてるよ…』



一言だけ返して制服に着替える



4月10日


そう今日俺は高校に入学する


俺の名前は如月愛斗(きさらぎまなと)

何を考えて愛斗(あいと)と書いてまなとなんて名前にしたのかはわからないが俺は自分の名前が好きだ


小学生までは女みたいな名前で嫌いで仕方なかった

でも中学に入りこの名前のおかげで何故か人気者に


だから俺は自分の名前が大好きなんだ



『愛斗いい加減に降りて来ないと遅刻するよ』


『はいはい』


俺は返事しながらリビングへ





母さんが用意してくれた朝食を食べていると親友の睦月が来た


『おはようりっちゃん』



母さんの事をりっちゃんと呼ぶ睦月


『あら睦月くんおはよう久しぶり』



母さんは睦月に普通に話しかける


それもそのはず




春休みの間は何故か珍しくうちに来なかったが普段は毎日の様にうちに来ている


『あ…愛ちゃん珍しく起きてるやん』


俺を見て言うから睨んで返事した


『悪いかよ起きてちゃ』




『いや…いただきま~す』



俺の事なんて気にせずに朝食を食べ始めた



睦月…こと川瀬睦月


俺の親友で俺を愛斗ではなく愛ちゃん(あいちゃん)と呼ぶ





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