愛たくて~あいたくて~
『何が?』


誤魔化す葵を見つめて言う


『嘘つけ…泣いてるだろ何かあったのか?』


『ううん』


そう言うくせに泣いていた


『ちゃんと話って隠し事とは無しだろ?』


俺の言葉に頷き話し出した


『あのね…お母さん再婚したいらしくて…今日さっき相手の人が家に来たの』



『うん…それで』



『うん…何かもう本当に家に居場所ないなって…本当は薄々気づいてたの私が帰らない時は家にその人が来てる事』



『そっか…葵…葵の居場所はちゃんとあるよ』


笑顔で葵を見つめて言うと



『そうだよね』


葵も笑顔で言う



『あぁ…辛いなら家に居ればいいから…母さんも喜ぶし…睦月なんてもう我が家同然だよ』


『そうだよね』


って笑われた



やっといつもの笑顔になった葵を連れて家へ帰った



もう既に皆はパーティーを始めていた


『愛ちゃん葵ちゃん遅い』



睦月が怒りながら言う



『悪いラブラブしてた』


なんて言うと


『本当ムカつく』


真琴先輩に言われた


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