愛たくて~あいたくて~
だからずっと俺がわがままを言って無理に帰って来てもらったから亡くなったって思い込んでた



亡くなった父さんが 帰って来てから部屋に引きこもり口も利かず…記憶も曖昧



俺は多分一番母さんを苦しめてたそう思ったら涙が止まらなかった


『愛斗』


声を殺して泣いてたはずが葵に気づかれた


涙を急いで拭くが全然止まらなくて



母さんが近づいてきて抱き締められた



『愛斗…ごめんね』


母さんも泣いてた


『違う俺が…俺こそごめんね』


やっと誤解が溶けたんだ


そんな俺と母さんを見て


『ねぇ愛斗…誕生日お祝いしよう皆でさ』


葵は笑いながら言う

俺はただ頷く



母さんも喜んでた



『あ…俺その日バンドのライブが』


思い出して葵に言う

『え~なんでよ…何時から』


葵は聞いてくる


『朝10時から』


『何時まで』


『いちよ14時まで』


『じゃあその後にしよう』


『うんわかったありがとう』


そう言いながら葵を見たら母さんに横から怒られた




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