愛たくて~あいたくて~
夏休みも終わりに近づいた頃赤磐さんにバイト帰りに呼び止められた




『愛斗…お前卒業したら海外行かないか?』



『え…海外?』



急に言われて混乱した


『あぁモデルの仕事本気でしないか…来年の3月に俺はアメリカに行こうと思ってるだから一緒にいかないか…お前を撮り続けたいんだ』



真っ直ぐ俺の目を見て言う赤磐さん



『なぁそれは俺じゃなくて葵を連れて行きたいから俺を誘ってんの』



何となくそう思った


葵から最近聞かれた



『愛斗はモデル続けるの?』



『まだ迷ってる』



『そっかぁ…私は愛斗と一緒に居たいな』



そう言われた時何か有るのかなって思った



でも聞くのが怖くて聞けなかった



赤磐さんは俺の言葉に笑いながら話し出した



『よくわかったな…まぁお前も連れて行きたいのは本気で言ってるんだけどな…葵ちゃんを連れて行きたいのも本当だよ彼女ならきっともっと上手くなる…可能性を広げてやりたい
でも彼女は悩んでたよお前と離れてやっていけるかを…』



『そっかぁ…ありがとう…考えとくわ』


俺はそれだけ言いその場を立ち去った



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