愛たくて~あいたくて~
先に口を開いたのは葵だった



『愛斗…行く日決まったんだ…少し早くなったんだ…』



そう遠くの夜景を見ながら呟く



『いつ?』



葵を抱き寄せて聞く


『卒業式の次の日』


『え?』



予想もしなかった




当初の予定では3月の終わりだったから



早くなったとしても3月の中旬だと思っていたから



『なんかね赤磐さんの都合でどうしても卒業式の次の日じゃなきゃ間に合わないんだって』



『そっかぁ…じゃあ一ヶ月もないんだね』



『うん』



そう卒業式は3月1日

今はもう2月14日




葵は卒業式の次の日には旅立つ



衝撃な事実に俺は少し戸惑っていた



俺の気持ちを言うなら今しかないそう思ったから


『葵…これプレゼント』



そう言い葵に指輪を渡した




指輪を受け取り葵は悲しそうに言った



『ごめん…愛斗別れよう』



『…なんで?』


葵の言葉が理解出来なかった




俺は今日プロポーズする為に今葵に指輪を渡したのに






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