愛たくて~あいたくて~
葵はそんな俺を見て言う



『愛斗の事は好きだよ誰よりも大好きだよ』



『じゃあなんで別れるとか言うんだよ』

俺の言葉を聞き葵は言う



『私きっとこのまま離れたら夢を叶えられないまま逃げてしまう…愛斗が居るから逃げ出したい時に逃げてしまうそれじゃあ離れてまで行く意味がないの…
ちゃんと夢を叶えたいから…
だから別れよう愛斗と繋がってたらきっと甘えてしまうから』



悲しそうに言う葵…



『なぁ葵…待てよ…なんで…俺はどんなに離れても葵の側に居たい…』


俺も素直に気持ちをぶつけた



『ごめんね…それじゃあダメなんだよ』


葵の決意は固かった



だからそれ以上なにも言えなかった




葵が選んだ道



俺が自分で選んだ道


結局…葵を引き止める事は出来ない



俺が今葵にしてあげられることはきっと葵の意思を受け入れる事なんだ




『わかったよ…でも卒業までは俺の彼女でいろよ…』



『わかってる』




『それとお前の帰る場所は俺の所だから…待ってるから…お前が帰るまでに俺は絶対トップにたつから葵も負けるなよ』


そして葵を待ち続ける事なんだ



『うん…ありがとう』


俺は葵を強く抱き締めた


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