愛たくて~あいたくて~
明け方俺は目を覚ましてリビングへ



リビングには母さんがいた



『愛斗…大丈夫?』


『あぁ今日はちゃんと笑顔で別れるよ』


母さんにだけは葵とのこれからのことを話していた



『そう』



母さんはそれ以上なにも聞かなかった



そして俺は一人で作業をする



葵と笑顔で別れる為に




少しして睦月と歩とすみれが来た



そして言う


『愛ちゃんはバカだね』



『うるさい』



多分みんな気づいてる



でも何も言わない



それは皆の優しさなんだ


『愛ちゃん…』


『泣くなよすみれ』

『うん…ちゃんと笑顔で見送るから』


『あぁ』



『愛ちゃん…気持ちは』


歩が言いたいこともわかる



『変わらないよ…ずっと』



そう葵と別れを決めてからいくら考えても俺には葵しか居ないと言うこと



だからずっと葵を想い続けようと決めたんだ



『愛ちゃんらしい』


皆でそうハモる




その後完成させたアルバム



出会った時から今まで撮った皆での写真


葵が挫けそうな時これを見て少しでも元気になってもらえるように



アルバムを包んで手紙を一緒にいれた




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