愛たくて~あいたくて~
『俺さすみれが好きなんだよな』



『知ってるよ』


『え?なんで』


意外な答えに驚く歩

『見てればわかる』


そう見ていれば嫌でもわかってしまう


それくらい歩はすみれが好きなんだ



『でも気持ち伝えて今の関係壊すの怖いんだよな』


歩の気持ちは痛いほどわかる


俺も今そうだから…

今もし俺が霜月に気持ちを伝えたらきっと今の関係すら壊れてしまう


でも歩は違う


可能性が無い訳じゃないむしろすみれも歩を好きだと思う


『まぁ確かに怖いわなでも伝えなきゃ何もかわらないし伝えてみなきゃわからないだろ』


俺の言葉に歩は頷き決心したかの様に言う


『だよな…俺夏休み中にすみれに言うわ』



『おう頑張れよ』



『ありがとう…で…愛ちゃんは言わないの』


その言葉を理解出来ずに居ると言われた

『愛ちゃん…葵の事好きだよな』



『え?』


思わず反応してしまった



『まぁ水無月先輩が相手じゃ言えないか』


『いやいやそれはないから』



否定してみたものの歩には嘘は通じない

『はいはい…まあ頑張れよ俺も応援してるわ』


そういい歩は寝た


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