愛たくて~あいたくて~
作り終えたころタイミングよく睦月と歩が帰ってきた


『ただいま』


『おかえり』


『なぁ愛ちゃん知ってた?』



まだ台所で片付けをしている俺に慌てて話しかける二人


『何を?』



片付けしながら聞く


『やっぱり知らないのか…水無月先輩と霜月別れたらしいよ』


『え?』



睦月に急に言われてびっくりした



二人が別れた



そんなこと有るわけない


そう思ってる俺に今度は歩が言う


『今日聞いたんだけど先輩達が言ってた』


なんだよ噂かよ



『多分それ距離を置いてるだけじゃねぇ?夏頃に言ってたし』


そうだと思い言うと


『そっかじゃあ先輩達の勘違いかな?』

なんて歩は言う


『多分な』



そうただの噂そう思う事にした



いや正確には霜月に聞いて彼女の悲しむ顔は見たくなかった



でももし本当に別れていたらそう思うと少し複雑だった



少ししてすみれと一緒に帰ってきた霜月


いつもと変わらず大好きなオムライスを見て大喜びしていた



こんな彼女の笑顔を曇らせてまで俺は真実を聞く勇気がなかった





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