その男☆ナルシストにつき!!
甘い痛み?切ない痛み?
莉南さんが帰ると、七瀬と2人っきりの部屋。


あたしも帰りたかったけど、言わなきゃいけないことがあるし…。


「七瀬?どうして莉南さんに嘘ついたの?」


あたしから切り出した。


「嘘って?」


「あたしは彼女なんかじゃないし。すぐにバレるよ?」


「あの状況で、細かく説明できるかよ。」


「それは…そうだけど。」


怒ってるのはそれだけじゃない。


だけど上手く言葉に出せなくて。


スッキリしてるはずの気持ちが、またモヤモヤしてきた。


「嘘がバレたくないなら、黒崎と離婚すれば?」


「なにそれ?どうして七瀬の嘘のために、離婚しなきゃいけないの?」


何を考えてるんだか?


まぁ…どんな理由であろうと、離婚はできないし。


「オレが付き合うから。」


真面目な顔して冗談キツイし。


「はいはい。そうすれば、嘘も本当になるって?」


呆れ顔。


「オレの事、好きだろ?」


でた~~~~!!!!


七瀬のお得意のナルシスト。


「勘違いです。どこをどうにしたら好きになるんだか?」


そこは、ハッキリ言っておかないと。

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