その男☆ナルシストにつき!!
「伊吹は好きじゃなきゃ、セックスできないんだろ?」


グッと体を引き寄せた。


「だっ…誰が…七瀬と?…やってないし?」


パニクって、ワケの分からない事を言っちゃってる。


「あぁ〜あ、オレのしるしが消えちゃってる。」


キスマークを確認しなくていいから!!


「オレのしるしって…。それは、七瀬が勝手につけたんでしょ?!」


そんなので、あたしが七瀬を好きになってると思うなんて。


どこまでナルシストなんだか…。


「キスだって、いつも逃げないじゃん?」


グッと顔が近づいてくる。


「七瀬が逃げられない状況を作ってるだけでしょ?!」


「どんな状況でも、嫌いだったら逃げるだろ?…オレの事、好きなんだろ?」


いっそう顔が近くなる。


ここで何か言葉を言ったら、事故でもキスできちゃう距離だし。


ドキン…

ドキン…


怖いドキドキじゃない。


甘い空気の漂うドキドキ。


心臓までおかしくなった?


ん?…チョット待てよ?

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