その男☆ナルシストにつき!!
「オレ達の場合、本音も言えなかったりするからな。」


「そっか。でも、そのリスクを考えても、今の仕事がいいわけでしょ?」


「やっぱり伊吹だな。」


「なに笑ってるの?」


笑う事じゃないでしょ?


「この世界に入るのに、そんなリスク考えてやる奴はいないよ。」


「そう言われてみればそうか。」


辞めるにしても、一度華やかな世界を知っちゃうと、忘れられなくて病みつきになるって言うし。


危ない薬みたいなものだな。


「伊吹だってネット始めた時、ウィルスとか考えないだろ?」


「そうだけど…って、七瀬もマトモなこと言えるんだね?」


ちょっと見直した。


チャライだけかと思ってた。


「なんだよそれ?」


「別に…。」


「あっそ。それより、今日本当にやるんだろうな?」


「当たり前でしょ?城金兄が浮気性だなんてナイナイ!!」


鼻で笑いながら手を振った。


「じゃあ、本当に浮気性だったら?どうするの?」


「幻滅して終わり。」


それだけでしょ?


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