その男☆ナルシストにつき!!
莉南の制裁
『夕方6時30分。マンションにアニキ来る。7時すぎには莉南が来るから。』


3時くらいに七瀬からメールが来てた。


メールの時間より5分早く七瀬のマンションに着いてしまった。


鍵は持ってないフリ。


6時32分…


「宮元さん。ごめんね待たせて。」


絶対に浮気なんて感じさせない笑顔で、城金兄が来た。


「大丈夫です。あたしの方こそ、忙しいのにごめんなさい。」


「大丈夫だよ。携帯がないと、仕事も困るでしょ?」


「はい。」


城金兄に部屋の鍵を開けてもらうと、リビングにまっしぐら。


「携帯あった?」


心配そうな顔で、リビングに入ってきた。


本当は、携帯なんて忘れてないんだけどね。


「ありました。ご迷惑かけてすいません。」


深々と頭を下げた。


「よかった。せっかくだし、コーヒーでも飲んでいけば?」


「すいません。」


ソファに座ると、緊張感が一気に噴出した。


顔が固まってないかな?


瞬きの仕方も忘れたみたい。


「昨日、遅くまで七瀬とAナンバーの台本読むの付き合ってたんだって?」


そういうことになってるのか…。


「あ…ええ…まぁ。」


返事の仕方も忘れてる。


こんなタドタドしかったら、マズくないかな?



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