その男☆ナルシストにつき!!
「なんだよソレ?七瀬、人の楽しみ取って嬉しいか?」


楽しみ?!


ってなに?


「莉南になんて言うんだよ?」


「じゃあ、黒崎さんになんて言うの?お互い様だろ。」


お互い様って…。


本当に浮気相手にされそうだったってこと?


「本当に。莉南さんと付き合ってたの?」


目を丸くしながら、城金兄を見た。


「なんだ、莉南を知ってたの?」


「知ってるも何も、一緒にランチする仲だし。」


ランチって何?


後ろから声がして振り返った。


莉南さんが腕を組みながら、物凄いオーラを出して立ってる。


「何やってんだよ?」


城金兄がビックリして固まった。


「何って?今日、これから宮元さんとご飯食べに行く約束してたの。連絡つかないから七瀬に聞いたら、携帯忘れて取りに来るって言うから来てみたの。」


こっちも役者並だ。


そういう筋書きにしたってわけね。


「まさか、七瀬…。」


城金兄がキッと七瀬をにらんだ。


「オレは何もしてないからな。たまたま、莉南が来たときに伊吹がいただけ。」


逆だけど、それは間違ってない。


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