その男☆ナルシストにつき!!
「…分かった。」


覚悟を決めると、何があったか一通り話した。


最初は脅されてたこと。


役作りに協力したこと。


城金兄や莉南さんのこと。


最初は、マキは驚いた顔してたけど。


七瀬にコクられたって話したら、自分のことのように嬉しそうな顔して。


「いいじゃん?付き合っちゃえば。好きなんでしょ?」


その笑顔が今は見れない。


「で、マキは何を聞いたの?七瀬から。」


あたしが話したんだから、話さないなんて言わせないんだから。


「なんにも。ただ、伊吹を絶賛してたことくらい。」


「なにそれ?」


ピクリと口元が引きつった。


「カマかけただけ。」


ペロッと舌を出すな!!!


「信じられない!!!!」


人が覚悟して話したのに。


カマかけただけって。


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