その男☆ナルシストにつき!!
でもね、3年前だったら、あたしと七瀬の接点はなかった。


運命の法則じゃないけど。


今が出会う決まりだったんだね。


最初からこうなるって分かってたのに。


どうしてこんなに好きになっちゃったんだろう?


帰りの駅のホーム。


泣き顔なんか見られたくなくて。


こっそりとホームの端で泣き続けた。


いったん涙が収まって、電車に乗ると携帯を取り出した。


着信とメールが七瀬からきてる。


全部消去して、メールも電話も拒否にした。


いったん止まってたはずなのに。


携帯の画面にゆっくりと涙が落ちてく。


うつむいてるから、誰も気づかないかな?


家に着くと、黒崎が待ってた。


あたしの顔を見ると、相当驚いてた。



「ごめん。心配したでしょ?」


ニッコリと笑った。


「ああ。どうしたんだよ?七瀬となにかあったのか?」


「うん。ちゃんと決めたこと話したよ。」


「じゃあ、なんで泣いてる?」


心配そうに顔を覗き込んだ。


「だって、あたしは付き合わないって決めたから。」


笑ってるのに、涙が止まらない。



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