その男☆ナルシストにつき!!
「バレたか。」


「当たり前でしょ?本当の用件は?」


「心配してた。マキが。藤原さんも、相当参ってたし。」


「七瀬でしょ?」


「知ってるのか?」


「昨日、城金兄と電話してね。」


「龍翔と?なんでまた。」


どうせガセだし、黒崎に話してもいいか。


亀本の一件を説明すると、すっごく眉間に深いシワが入ってた。


「莉南さんも、落ち込んでたけどね。」


「そうか。亀本は城金兄弟のスクープを探してるらしいからな。用心しないと。」


「みたいだね。でも、七瀬の事には触れなかったよ?」


「それが怖いんだ。実は裏で何を探ってるか。伊吹も気をつけててくれ。」


「分かった。」


「顔色は元気そうなのも分かったし、ゆっくり休めよ。」


ポンと頭に手を乗せた。


「うん。マキに心配無用って言っておいて。」


「ああ。あやすみ。」


「うん。おやすみ。」


黒崎を見送ると、ベッドに戻って睡眠再開。


……ゴン!!ゴン!!


黒崎、何か忘れていった?


「どうしたの?携帯でも落としていった?」


寝ぼけ半分でドアを開けた。

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