その男☆ナルシストにつき!!
「そ…ダメだって…七瀬?!」


体の中から熱いものが溢れ出してる。


「伊吹の肌、柔らかい。」


甘く囁くから、理性なんてどこか行っちゃいそう…。


「な…七瀬…こ…んなの…ダ…ダメ。」


服の中の七瀬の手を離そうとするけど、力が入らなくて。


お酒のせいだけじゃない。


あたしを感じて、七瀬の体が熱を発してる。


舌先が触れるたびに、あたしの体もそこから熱を放ってく。


「伊吹…。」


今まで見たこともない切なそうな七瀬の顔。


きゅううん


って、胸が締め付けられてく。


まるで試されてるみたいに、弱った心に甘い蜜が注がれて。


このまま、七瀬の体温を感じていたい。


でも…

でも…


「ダメなの!!」


ギュッと七瀬の肩を掴んだ。


自然と涙までこぼれちゃって…。


パッと起き上がった。


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