その男☆ナルシストにつき!!
「…七瀬の話だから。伊吹には聞かせたくなかったけど。今の状況じゃ、いつ爆弾落ちてもおかしくないし。」


「だから、何が言いたいわけ?その美坂とかいうグラドルと、七瀬がどうかしたの?」


なんかイライラしてきた。


だって、何が言いたいんだか分かんないし。


まわりくどすぎて。


ハッキリ言えばいいのに。


そりゃ、少し前まで七瀬とはイロイロあったけど。


…少しは今でも気にはなるけど。


でも、もう決めたことだから。


七瀬と誰かが熱愛とかなっても仕方ない。


それは、あたしが決めたことだから。


悲しくないって言えばウソになるけど。


いつかは見なくちゃいけない現実だし。


ただ…もう少し、心にゆとりが出来てからが良かったくらい。


「美坂愛亜が、妊娠したらしい。」


やっと、黒崎が重たい口を開けてくれた。


「それって…。」


「そうだ。相手は七瀬だってマネージャーに言ったそうだ。」


脳が破裂したみたいな感覚。


何にも考えられなくて、目の前すら見えなくなって。

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