その男☆ナルシストにつき!!
「しかも、美坂とのデキ婚まで匂わせてますよ?」


「どうなってるの?」


「こっちが聞きたいですよ!!」


「正石(まさいし)に確認する。」


藤原さんの手が電話に伸びた。


「あれ?美坂って、橋沢さんの担当じゃなかったんですか?」


「辞めたのよ。ちょっと前に。」


「はい?」


「一身上の都合ってヤツで。たぶん、美坂の妊娠騒動で、責任を取ったんじゃないかな?美坂なんて売れてないんだから、そんなの必要ないんだけど。」


「もしかして…。」


つぶやくと、ヤナちゃんの姿を探して辺りを見回した。



「どうしたの?」


不思議そうな藤原さん。


「ヤナちゃん!!!急いで調べてくれるかな?」


誰かと話してるヤナちゃんに、大きく手を振った。


「どうした?」


「ニシニチの記事。売り元分かる?」


「3分待って。」


急いで自分のデスクに座ると、真剣な表情でパソコンを打ち始めた。


ジャスト3分。


「分かっちゃた?」


「うん。橋沢だな。」


「どういうことなの?」


びっくりしてる藤原さん。

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