その男☆ナルシストにつき!!
「普通の職業だったらいいけど、こっちはどれだけの人間が動いてると思ってるの?七瀬1人のために、何千て人間が動いてるの。何十億ってお金がかかてるの。宮元一人の発言で、全部パーになってるのよ?」


興奮も威圧感もMAX。


「本当にすいませんでした。」


深く頭を下げた。


「…で?宮元は今は、あの約束がなかったら、七瀬とはどうする?」


悪気があったわけじゃないのは分かるのよ。


宮元もかわいそうな所があるから。


冷静に今の気持ちを聞いてみるか。


「……考えたくないけど、もし、あの約束がなくなったら、七瀬が好きでいてくれるなら、あたしもそれに答えてたと思います。」


初めて見た。


こんなにかわいく笑う宮元を。


本当に、七瀬に恋をしてるって分かる。


まるで、昔のマキみたい。


マキも結婚を猛反対されたとき、こんな風に笑ってた。


イトコでも、ここまで似るのかしら?


「そう。分かった。」


クルリと振り向くと、エレベーターに歩いていった。


そのまま、七瀬のマンションに向かった。


このままじゃ、何もかもがダメになる。


もう、宮元と七瀬を何とかするしかないみたいだし。


使いたくない手段だけど。


こっちも仕事。


これ以上、仕事に穴を空けられるよりマシね。


イチか?バチか?の賭けだわ!!

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