その男☆ナルシストにつき!!
「ファンだったとは言ったけど、付き合う話なんてしてないでしょ?」


「そうだけど…。話の流れ的に、付き合うとかじゃないの?」


「ソレとコレは別!!」


ハッキリ言ってやらないと。


七瀬の性格だから、ちゃんとしておかないと、後々何を言われるか分かんないし。


実は遊びでしたなんて最悪だから。


ここは、ちゃんとしておかないとね。


まぁ、遊びで社長の所までは行かないけど…。


分かってるけど、なんかあたし1人が虐められてるみたいだったし。


「七瀬、ここは男らしく言っといた方がいいぞ。」


ポンポンと肩を叩きながら、小刻みにうなずいてる城金兄。


「伊吹は素直じゃないから。答えは分かってるんだし。」


素直じゃないって失礼な。


黒崎まで便乗するな!!


「ほら、伊吹立ってよ。」


マキが立ち上がりながら、あたしの腕を引っ張って。


「なに?」


グイグイ引っ張るから、立ち上がるしかない。


ドンと、七瀬の前に背中を押した。


ヨロけたあたしの腕を七瀬が引っ張って。


ひざの上で抱っこした。



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