その男☆ナルシストにつき!!
「遊園地に行ったのは…ごめんなさい。」


「今の翔龍の立場を考えているのか?こんな記事が出回ったら、イメージダウンもいい所だ!!一歩間違えれば、ハリウッドの映画すら降板だぞ!?」


「……。」


苦しくて言葉が出てこない。


「今回は、息抜きで事務所の人間が連れ出したと言ってある。現に、事務所の人間だからな。これに懲りて、二度と軽率な行動はするなよ。」


「…はい。」


ヤバイ。


涙出てきそう。


「分かったらいいよ。ネットで出回らないよう注意しとけよ。」


コクンと頷いた。


涙が出そうだからだけじゃない。


城金兄とのスキャンダルどうこうだけじゃなく、個人的に黒崎は何て思ってるんだろう?


そう思うと、まともに顔なんか見れない。


聞きたいけど怖くて聞けない。


そのまま会議室を出ようと、ドアに手を掛けた。


「おい。」


黒崎の低い声にドキンとした。


「な…なに?」


振り向くのが怖い。


「何か忘れてない?」


頭の中が真っ白になった。


「忘れてるって?」


ゆっくりと振り返った。




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